子どもの長引く咳、その咳大丈夫!?

こんにちは!

今回は「子どもの長引く咳」で受診すべきかどうかについて、
診察の際によく聞かれるフレーズをもとに解説していきます。

①急性の咳と、慢性の咳

咳にも、
突然発症して比較的すぐに治る咳と、
発症してからなかなか治らずに長引く咳があります。

明確な定義はありませんが、

3週間以内に治る咳:急性
3~8週間続く咳 :遷延性
8週間以上続く咳 :慢性

と分類されています。

咳は、誰しもが必ず起こす症状であり、
咳で受診する子もとても多いです。

長引いてしまうと、その子の日常生活に支障を来してしまいます。
咳が続くせいで寝れなくなり、体調を崩す子もいます。

原因をはっきりさせることで、
咳の治療をしていくことになります。

今回は、「長引く咳(慢性)」を中心に、
分かりやすく解説していきます。

「突然の咳」については、こちらで詳しく説明しています。
是非参考にしてください。

②長引く咳の原因は何??

長引く咳の原因とそのポイントを上げていきます。
お子さんがどれに当てはまるのか確認しましょう。

鼻水・くしゃみがある

  □副鼻腔炎(蓄膿症(ちくのうしょう))
鼻をすすると起きやすいといわれています。
これは、鼻とつながっている、「副鼻腔」という空間に、
鼻水や、ばい菌がたまることで炎症がおきる病気です。

頭痛、鼻水、くしゃみなどの症状が出ます。
咳の原因は、「後鼻漏」といって、
鼻水が喉に垂れてくることで、咳症状が出ます。

  □アレルギー性鼻炎
これは「アレルギー反応」によるものです。
花粉や、ハウスダスト、その他その子に合わないものに反応し、
鼻水、くしゃみなどの症状が見られます。
季節によっても症状は変わってきます。
後鼻漏」によって咳が出ることもあれば、
「アレルギー反応自体」で咳が出ることもあります。

抗アレルギー薬などを必要とすることもあります。

時間帯によって症状が変わる

  □胃食道逆流
胃の中は強い酸の状態となっております。
食べすぎ、ストレス、赤ちゃんで胃の構造がしっかりしていない、
などが原因として挙げられます。
「強い酸」が口にまで戻ってくるので、
喉の違和感のせいで咳が出ます。

また、酸の影響で口内炎もできやすくなります。
特に食後に咳などの症状が出やすくなります。

  □気管支喘息
喘息は、「深夜~早朝に症状がひどくなる」と言われます。
理由は、寝ていると副交感神経という神経が働き、
気管支が収縮しやすくなります。
これが原因で、喘息発作が起こりやすくなります。
特に深夜~早朝にかけて咳の症状がある場合は、
喘息の可能性があります。

  □心因性咳嗽
これは特に小学生以降に見られるものです。
「ストレス」により体に様々な症状が出ますが、
その一つとして、「咳」があります。
特徴としては、
「寝ている時は咳が出ない」
「朝に悪化する」
「楽しい事、運動中をしていると咳が出ない」

最近はストレスを抱える子どもが多くなっているので、
受診する子が増えてきています。

同じ症状の人が周りにいる

  □感染症(肺炎、気管支炎など)
マイコプラズマ、クラミジア、百日咳、結核:
咳が続くだけではなく、徐々に症状が悪くなっていきます。
特殊な抗菌薬を使わないといけないこともありますので、
症状が徐々に悪くなる時は、早めに受診しましょう。

通常のウイルス・細菌感染後の咳:
熱、頭痛、鼻水などの症状は改善したが、咳症状が続くことがあります。
これは、感染によって気道の細胞などもダメージを受けるので、
その影響もあって、咳などが残ることがあります。


感染回復後に別のウイルス・細菌に感染(反復感染):
感染後の感染もよくあります。
感染で良くなっても体自体はまだ健康な状態ではなく、
とても感染症にかかりやす状態となっています。
そこに別のばい菌が感染することで、再び症状が出てしまいます。

  □受動喫煙
同居している人が喫煙をしている場合、
受動喫煙の影響で咳が出ることもあります。
副流煙に含まれる物質が気道を刺激して咳が出ます。
受動喫煙がなくならない限り、咳も治りません。

咳にも様々な原因がありますので、
心配な場合は、病院へ受診しましょう。
また、分からないことがあればこちらからご相談ください。

③長引く咳で注意すること

最も注意するべきことは、「顔色」です。
酸素をしっかりと取り込めているかなどは、
顔色を見ることで判断できます。

次に、「呼吸の仕方」を確認をしましょう。
みぞおちを凹ませながら呼吸をしている時は、
「とても苦しい」サインです。

また、「早い呼吸」にも注意しましょう。
酸素が足りていないと、多く息を吸うようになるので、
「ハーハ―」してきます。
その場合も注意が必要で、病院にすぐに受診しましょう。

咳の回数が多くて、水分も食事もとれないことがあります。
その時は入院が必要になる可能性もあります。

「咳が長引き、様子もいつもと少し違う」ということがあれば、
なるべく早く病院に受診することをお勧めします。

気になる症状があれば、こちらから相談もできます。
(こちらをクリック)

④咳を予防するためには

咳には様々な原因が隠れています。
感染症、副鼻腔炎、アレルギー、…など

原因は色々ありますが、
お家でも実践できる予防法がありますので、是非試してください。

・マスクの着用

ウイルスなどの感染症予防になり、
花粉やほこりなどのアレルギーによる咳も予防してくれます。
乾燥予防効果もあります。

・こまめなうがい、こまめに水分をとる

ウイルスやアレルギー源の除去が出来ます。
口になければ、問題になりにくいので、
出しても、飲んでも構いません。(胃にいけば胃酸でばい菌は死にます)
また、保湿効果もあります。

・加湿器を使う

乾燥していると、
気道の繊毛運動(ばい菌や花粉など異物を排除する動き)が弱くなります。
その影響で咳が出やすくなるので、部屋を加湿することで良くなります。
また湿度が高いと、空気中に舞うばい菌や花粉も、
水分が付くことで重くなり床に落ちます。それも感染予防になります。

・こまめに掃除する

アレルギー源を出来る限りなくすように心がけましょう。

・たばこを吸わない

たばこは自分だけでなく、ご家族にも体の不調が出てしまいます。
特に子どもはまだ体が弱いので、影響を受けやすくなります。
たばこは吸わないようにしましょう。

◎まとめ

長引く咳には原因が色々ある

いつもの咳でも、気になる症状があれば、すぐに病院へ!

顔色の確認は欠かさずにしましょう!!

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