食物アレルギー:「小麦」アレルギーについて

こんにちは!

今回は食物アレルギーの中でも、
原因食物別」で詳しく解説していこうと思います。
今回のテーマは「小麦アレルギー」です。
ぜひ参考にしてください。

①アレルギーについてまずは理解しよう!

アレルギーと付き合っていくためには、アレルギーをある程度理解することが必要不可欠です。アレルギーについて簡単にまとめていますので、以下の記事を参考にしてください。

ぜひご家族に知っていただきたい事をまとめています。アレルギーについてまだ少し分からないことがある方は、サラッとでいいので目を通してください。

②「小麦アレルギー」のポイント

  ■大麦やライ麦などの麦類は必ずしも除去は必要ない

大麦やライ麦などの麦類は、小麦アレルギーの子でアレルギーが起こる可能性があるということは知られていますが、全ての麦類でアレルギー症状が出る子は少ないです。つまり、麦類すべてが除去になる子はあまりいません。

  ■麦茶はまず大丈夫

麦茶は大麦が原材料ですが、タンパク質含有量はごく少量であるので、除去が必要な子はまれです。

  ■米や雑穀類(ひえ、あわ、きび、たかきびなど)は大丈夫

米や雑穀は小麦とは別物であり、接種することが出来ます。

  ■醤油の中の小麦は問題ない

醤油を作る過程で「小麦」が利用されることがあります。しかし、製造過程で小麦のアレルゲンは消失するので、醤油は原材料に「小麦」の表記があっても除去する必要は基本的にはありません。

  ■食物依存性運動誘発アナフィラキシーに注意!!

原因食物を摂取した後に、運動をすることでアナフィラキシー症状が引き起こされることがあります。特に「小麦」は最もこの原因として多い食物です。特に注意する必要があります。

③「完全除去」のポイント

●食べられないもの

「小麦」「小麦を含む加工食品」
※除去する必要がないもの:醤油、穀物酢

小麦粉:
中力粉、強力粉、デュラムセモリナ小麦

小麦を含む加工食品の例:
パン、うどん、マカロニ、スパゲッティ、中華麺、麩(ふ)、餃子や春巻の皮、お好み焼き、たこ焼き、天ぷら、とんかつなどの揚げ物、フライ
シチューやカレーのルー、洋菓子類(ケーキなど)、和菓子(まんじゅうなど)
※大麦の摂取に関しては医師と相談

●小麦を使わない調理の方法

■ルー:
 米粉や片栗粉などのでんぷん、すりおろした芋などで代用する
■揚げ物の衣:
 コーンフレーク、米粉パンのパン粉や砕いた春雨で代用する
■パンやケーキの生地:
 米粉や雑穀粉、大豆粉、芋、おからなどを生地として使う
 市販の米パンも使える。グルテンフリーのものを選ぶ
■麺:
 市販の米麺や雑穀麺を使う

●小麦の主な栄養素と代替栄養

食パン1枚(6枚切):エネルギー160kg
(薄力粉45g相当/強力粉30g相当)
  ⇒ごはん   :(100g)
   米麺(乾麺) :(40-50g)
   米粉   :(40g程度)

主食(ごはん、パン、麺)、主菜(肉、魚、大豆製品)、副菜(野菜、イモ類、果物)のバランスに気を付けましょう。

●小麦アレルギーの表示

1.容器包装された加工食品
  小麦は容器包装された加工食品に少しでも含まれる場合、表示する義務があります。
 ⇒原材料表示欄に「小麦」がなければ接種できます。

  ・小麦の代替表記:こむぎ、コムギ
  ・小麦の特定加工食品:小麦粉、こむぎ胚芽

  ※上記の代替表記、特定加工食品も食べれません。
  ※「麦芽糖、麦芽、ホップ」は摂取することが出来ます。

2.容器包装されていない料理や加工食品(飲食店、惣菜など)
  包装されていないものは、どの原材料でも表示の義務はありません。
  少しでもひどい症状が出る子は、特に注意する必要があります。

④栄養、食事についてのポイント

男女別の食事摂取基準はこちらを参考にしてください。
(1日に必要な、エネルギー、たんぱく質、ビタミンD、カルシウム、鉄など)

1.バランスを意識しましょう。
主食は「米」を中心にバランスよく摂取すると、栄養不足は起こりにくいです。

2.小麦の代替品はたくさんあります。
→米、雑穀、トウモロコシ粉を使ったパン・めん類などいろいろな代替品が市販されています。

3.小売店の「米粉パン」は注意!
→小売店の「米粉パン」は小麦アレルゲンである「グルテン」を作っていることが多いため、注意が必要です。

4.給食
→押し麦、米粒麦、もち麦などの大豆加工品が給食で使われることがあります。大豆の摂取に関しては、医師に確認する必要があります。

⑤「食べられる範囲」に基づく食事

「食べられる範囲」とは、
「経口負荷試験により、医師が決めた食べても安全な量」

(経口負荷試験については、こちらを参考にしてください。)

小麦製品は、加熱や加工によって症状の出やすさは変わらないので、たんぱく質量に基づいて「食べられる範囲」を医師が判断します。

経口負荷試験で食べれる量を
「少量」「中等量」「日常摂取量」
に分類します。
(「少量」で症状が出た場合は完全除去です。)
※決して、決められた以上の量を食べてはいけません。

●「少量の場合」
 =「うどん2~3g」

負荷試験で食べたものと同じものを、同じ量だけ食べることが出来ます。
しかし、加工品は食べれません。

●「中等量の場合」
 =「うどん15~50g」

負荷試験で食べたものと同じものを、同じ量だけ食べることが出来ます。
それでも問題なければ、医師の判断で加工品をトライできます。

【うどん50g食べられれば、安全に食べれる可能性が高いもの】

小麦製品
薄力粉16gまで
強力粉11gまで
食パン14g(6枚切の1/4枚)まで
スパゲティ、マカロニ(ゆで)25gまで
スパゲティ、マカロニ(乾)10gまで
焼きふ4.5gまで

●「日常摂取量の場合」
 =「うどん200g、6枚切り食パン1枚」

負荷試験で食べたものと同じものを、同じ量だけ食べることが出来ます。
また、症状が特になければ、医師の判断で加工品も食べられます。

◎まとめ

小麦の代替品はたくさんありレパートリーも増やせます!

バランス良い食事を心掛けましょう

食物依存性運動誘発アナフィラキシーに注意!!

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