赤ちゃんの悩み:母乳・ミルクの哺乳量

こんにちは!

今回は「哺乳量」に関して、
よく質問されるフレーズを元に説明していきます。

①どれくらい飲めばいいですか?

一般的には、1日量は、
「体重(kg)×100~200ml」
となります。
(平均は、体重(kg)×150ml)

なので、1回量としては、
「体重(kg)×20ml」
です。

回数は、7回~10回以上とばらつきがあります。
1日の哺乳量が足りていれば、何回でも大丈夫です。

早見表を参考にしてください。(平均で計算しています。)

体重(kg)1回哺乳量(ml)1日哺乳量(ml)
60450
3.570525
480600
4.590675
5100750
5.5110825
6120900
6.5130975
71401050

次に、
ミルクが足りているか確認するために、
「体重増加」を見ていきます。

体重は、

~生後3か月 :1日 +30g
生後4~6か月:1日 +20g
生後7か月以降:1日 +10g

が目標となります。

早見表を参考にしてください。(1年で約6kg体重が増えます。)

月齢目標体重平均体重(g) (※)
1か月(出生体重)+900g3900
2か月(出生体重)+1800g4800
3か月(出生体重)+2700g5700
4か月(出生体重)+3300g6300
5か月(出生体重)+3900g6900
6か月(出生体重)+4500g7500
7か月(出生体重)+4800g7800
8か月(出生体重)+5100g8100
9か月(出生体重)+5400g8400
12か月(出生体重)+6300g9300
(※)出生体重3000gの子の目標体重です。

※体重増加不良に注意

体重が1日に15g以下しか増えないときは、
何か原因があるはずです。
早めに、病院へ受診しましょう。

②ミルクを飲みすぎていないか心配です。

「泣いては飲んで、泣いては飲んでを繰り返し、
たくさん飲んでしまいます。」
といわれるお母さんはとても多いです。

しかし、心配はいりません。

哺乳量はとても個人差があります。
一般的には、「体重(kg)×100~200ml」と言われますが、
それ以上に飲む子はもちろんいます。

中には、体重が「1日+50g以上」増加する子もいます。

本当に多すぎると、
その子自身が飲まなくなったり、吐いたりしますので、
そうでなければ問題ありません。

逆に、多いと思い、泣いているのにあげないと、
その方が赤ちゃんにとってストレスなので、注意しましょう。

②入院中はミルクを飲んでいたが、退院後に飲まなくなった。

産院を退院するまでは、よく飲んでいて、
体重増加も問題なかったが、
退院後にミルクを飲まなくなることはよくあります。

一つの原因としては、
哺乳瓶の乳首の違いです。

産院の時と使っているものが違う場合は、
それが原因かもしれません。

乳首の種類もたくさんありますので、
その子に合ったものを見つけてあげましょう。

③今まで母乳だけでした。ミルクはどう追加したらいいですか?

母乳が少し減ってきたり、少しずつミルクを始めたい場合、
どうしたらいいのでしょう。

まずは1日数回でいいので、ミルクを始めてみましょう。
1回量は上の表を参考にしてください。

また、お母さんの負担も考え、
夜中はミルクに変更するなど、時間帯を決めることも、
よくお勧めしている方法です。

母乳に慣れていて、ミルクをなかなか飲まない子も中にはいますが、
そういう場合も徐々に慣れてきますので、ご安心してください。

④完全ミルク栄養でも大丈夫ですか?

問題ありません。

母乳のメリットとしては、
最初の「初乳」がとても大切になります。
これは、ばい菌から身を守るための免疫成分が多く含まれているので、
勧められています。

しかし、母乳にもデメリットがあります。

  □お母さんでなければ、あげられない
  □薬や、お酒が飲みづらい
  □鉄分が少なく、赤ちゃんが貧血になりやすい
  □ビタミンKが不足する

現在売られているミルクはとても良く作られており、
免疫成分以外は、母乳に劣りません。

むしろ、メリットとしては、

  □飲んだ量がはっきり分かる。
  □お母さんの負担が減る
  □貧血になりにくい
  □成分のバランスがとてもいい

などです。

なので完全ミルクでも全く問題ありません。

⑤母乳よりも、ミルクの方が飲みます。

お母さんの乳首を吸うのが上手な子もいれば、
哺乳瓶の乳首を吸う方が上手な子もいます。

慣れてきて、上手になる子もいれば、
なかなか母乳が進まない子もよく見かけます。

その場合は、上手く母乳とミルクを使い分けて、
その子に合った量を飲ますようにしましょう。

⑥夜ずっと寝ています。起こして飲ませるべきですか?

初めの1~2か月はしっかりと起こして、
母乳またはミルクを与えるべきです。

ここで問題となってくるのは、「血糖」の問題です。

赤ちゃんはまだ、体の臓器がしっかりと出来上がっていないので、
血糖のコントロールも下手です。

大人なら、血糖が低い時に、
蓄えていた血糖を上手く利用することが出来ますが、
赤ちゃんは上手くできません。

なので、「低血糖」になりやすくなります。

また、お腹が空くと泣く子は多いですが、
なかには、空腹でも泣かない子はいます。

そのまま低血糖になってしまうので注意しましょう。

なので、初めのうちはしっかりと起こして、
最低3~4時間に1回は哺乳させましょう。

◎まとめ

母乳・ミルクの哺乳量は個人差があります。

足りているかどうかは、体重の増えで見ていきましょう。

その他、気になることがあれば、早めにご相談してください。
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