育児豆知識:ベビースリング、注意しないと危険!?

こんにちは!

ここでは、育児に役立つ豆知識を、小児科医の観点から紹介します。
今回のテーマは「ベビースリング」です。

ベビースリングとは

抱っこ紐の一種であり、
肩掛けカバンのように布をかけ、そこに赤ちゃんを乗せます。
構造的には単純であり、安定性もあり、
何よりファッション性が高いということで人気になっています。

窒息のキケンがある!?

首のすわっていない児では、窒息のキケンがあります。
実際に事故としても報告もされています。
首がすわっていないと、筋肉がまだ弱いので、
首が前方向に前屈してしてまい、気道がつぶれてしまう可能性があります。

なので、
顔色が確認できるよう、下に沈みすぎないように気を付ける必要があります。

股関節脱臼のキケンがあります

「股関節脱臼」とは、
その名の通り、股関節にある大腿骨が骨盤からズレてしまうものです。

リスクとしては、
「女の子」「骨盤位だった」「家族に股関節の病気の人がいる」
「向き癖がある」

などが挙げられます。

そこに「ベビースリング」も入ってきます。

そもそも赤ちゃんの足の開き方で最もいいものは、
「両足がM字に開く」といわれています。
どちらか一方の足を伸ばしていても、それはいい体勢とは言えません。

向き癖があると、自然と向いている方とは逆の足は、立膝姿勢となります。
これが脱臼になりやすいといわれています。

ベビースリングを使うと、足をM字に開くことが出来ず、
むしろ両足が伸ばされてしまうので、脱臼のリスクになります。

安全な抱っこは「コアラ抱っこ」

正面抱きの抱っこ紐を使うと、
自然と脚はM字に開いてきます。
なので、股関節脱臼のリスクはあまりありません。

コアラが気につかまっているような姿勢になるので、
「コアラ抱っこ」と呼ばれています。

さらに、赤ちゃんの顔が、親の顔の真下にくるので、
顔色を確認しやすくなります。

赤ちゃんの異常にすぐに気が付くことが出来るので安全です。

◎まとめ

ベビースリングはスタイリッシュだが注意が必要

抱っこの基本は「コアラ抱っこ」

両足がM字に開くのが、最もいい姿勢です

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