低身長の原因は!?「成長ホルモン分泌不全性低身長症」
こんにちは!
今回は「成長ホルモン分泌不全性低身長症」について、
詳しく説明していきます。
①成長ホルモン分泌不全性低身長症とは
これは名前の通り、
成長ホルモンの分泌が少ないことで、
周りの子と比べて身長が伸びにくい病気です。
低身長の約10%の原因が、
成長ホルモン分泌不全と言われています。
成長ホルモンは頭の中の
「下垂体」というところから分泌されます。
そこに何らかの異常があるときに、
分泌量が減少し、身長などに影響が出てきます。
原因としては、
脳腫瘍が約1/3の人に見つかり、
残り2/3の人は、原因がはっきりしないことが多いです。
「下垂体」は他にも、
甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、性腺刺激ホルモン、
プロラクチン、抗利尿ホルモン、オキシトシン
など、生きる上でとても大切なホルモンを分泌しています。
なので、
「下垂体」そのものに何らかの異常があるときは、
身長のみならず、他でも異常が見られることが多いです。
②検査、診断基準は??
検査は色々なものを調べる必要があります。
低身長となる病気は数多くあるので、
それぞれ一つずつ可能性を考えていく必要があります。
低身長の原因については、
こちらの投稿で詳しく書いてあります。
検査としては、
採血、手のレントゲン、頭部MRI、染色体検査など
行っていきます。
(染色体検査は必須ではありません。必要に応じて。)
特に、成長ホルモン分泌不全性低身長症では、
MRIで「下垂体」に異常がないかが大切になります。
もし仮に、そこに脳腫瘍などが見つかれば、
手術で摘出することも検討しなければなりません。
「下垂体」に異常がない場合、
採血で成長ホルモンがちゃんと出ているかを見ます。
成長ホルモンが正常に分泌されているかは、
「負荷試験」という検査をして判断します。
つまり、成長ホルモンの分泌を促す薬を、
体に取り込み(これが「負荷」の意味)、
正常に、成長ホルモンが分泌されるかを確認します。
この検査で、成長ホルモンの分泌量が少ない場合、
成長ホルモン分泌不全性低身長症と診断されます。
③治療内容は??
治療は、
成長ホルモンの注射を打つ治療になります。
「毎日、1日1回」お尻や太ももに打ちます。
ペン型で、ボタンを押すだけで簡単に打てる物で、
痛みも強くありません。
しかし、小さい子ですと、ほとんどの子が怖がります。
なので、小さい時期は親が頑張って打つ必要があります。
日々の積み重ねで身長が徐々に大きくなっていきます。
治療の適応:
・骨年齢が、男子17歳未満、女子15歳未満
・身長が「-2.0SD」以下
・成長ホルモン分泌不全による低血糖がある
・頭蓋内病変または、下垂体ホルモン分泌不全がある
・成長ホルモン負荷試験で分泌不全を認める
治療に関する細かい内容については、
こちらの記事で詳しく書いています。
参考にしてください。
◎まとめ
低身長の10人に1人は、成長ホルモン分泌不全性低身長症
色んな検査をして、ようやく診断に至る
成長ホルモン注射は毎日行う!!
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