食物アレルギーの治療、食事管理
こんにちは!
今回は「食物アレルギー」について、
是非ご家族に知っていただきたい情報を、
載せていきます(特に食物アレルギーでお悩みのご家族へ)。
どうぞ参考にしてください。
①食物アレルギーの診断
診断をするための確認項目:
1.特定の食物を体内に取り込むとアレルギー症状が起こる
(問診や食物経口負荷試験で確認)
2.その食物に感作されていることを確認
(特異的IgE抗体検査、皮膚試験が陽性)
この2つを確認できれば確定診断となります。
どちらかだけだと、診断とはなりません。
■「食物アレルギーに関与する乳児アトピー性皮膚炎」の診断
- 適切なスキンケア、薬物療法、環境整備を行い、皮膚症状を改善させる。
- 適切な治療をしても改善しない場合、特異的IgE抗体検査や皮膚試験を行う。
- 検査結果から、疑わしい食物に対して、食物除去試験をする(疑わしい食物を1-2週間除去する)。授乳している場合、母もその食物の除去を考慮する。
- 食物除去で湿疹が改善 → その食物に対して経口負荷試験を行う。
- 食物除去でも症状の改善なし → 食物除去を解除する。
※母親が原因の食物を食べた後に授乳しても、子どもが重症になることは少なく、母親の除去は必要なかったり、加工品などは食べてよかったりすることが多いです。
■「即時型症状」の診断 (細かい説明はこちらを参考にしてください。)
- まず最も肝心なのが「問診」です。
「食べたもの、量、調理方法」
「どのような症状か、症状が出るまでの時間」
「症状が出る前の疑わしい食べ物」
「同じものを食べて、同様の症状が過去にもあったか」 - 疑わしい食物の特異的IgE抗体検査や皮膚検査をする。
- 症状がアレルギーなのかはっきりしない時は、経口負荷試験を行う。
※学童期以降は、口腔アレルギー症候群や、食物依存性運動誘発アナフィラキシーにも注意を!!
詳しくはこちらを参考にしてください。
②アレルギー検査(特異的IgE抗体検査、皮膚試験)
●特異的IgE抗体検査
これは原因の食物に対するIgE抗体が、血液中にどのくらい存在するのかを数値で表わしたものです。その食物に狙いを定めた検査なので、「特異的」と言われます。
特異的IgE抗体が高いと、原因の食物(アレルゲン)に対する反応が過剰に起こり、その結果アレルギー症状が強く出てしまいます。値が高ければ高いほど、アレルギー症状は強くなります。
●皮膚試験
これは名前の通り、皮膚で行う検査です。
専用の針で、皮膚を少し傷つけます(痛みもほとんどなく、針の痕も残りません)。
そこに疑われる食物の成分を付着させ、体内(皮膚の中)に取り込ませます。
アレルギー反応があると、そこが赤く腫れてきます。(検査は15分程度)
③食物アレルギーが心配で何を食べさせていいか分からない
ここでのポイントは、
・正確な診断
・それに基づく必要最小限の原因食物の除去
がとても大切になってきます。
必要最小限の原因食物の除去とは:
- アレルギー症状がでる食物だけを除去する。
ご家族の心配や不安から、食物アレルギーの頻度の多い食事を不要に避ける方がいますが、そのように食物を避けることは勧められていません!!
特異的IgE検査や皮膚検査で食物アレルギーの疑いがある食物があった場合、必要に応じて経口負荷試験を行い、本当に症状が出るかを確認します。
(検査結果が悪くても、問題なく食べれる子もいます!) - 原因食物でも、症状が出ない「食べられる範囲」までは食べていい。
「食べられる範囲」→医師が判断します!!
「食べられる範囲」は、経口負荷試験を行い、どの程度の量なら安全に食べることが出来るのかを判断します。そして、その量をご自宅で継続してもらいます。
※体調や運動によって、「食べられる範囲」でも症状が出ることがあります。特に風邪気味の時は、アレルギー症状が出やすいので、その場合の対応は事前に医師に確認しておきましょう。
※ご自宅で「食べられる範囲」を超えて徐々に増やしていくのはとても危険です。焦らず地道に、医師の判断のもとで、量を増やしていきましょう。
食物経口負荷試験については、
こちらで詳しく説明しています。
ぜひ参考にしてください。
◎まとめ
アレルギーは、「実際の症状」+「検査」で確定診断される
検査:特異的IgE抗体検査 or 皮膚試験
「必要最小限の原因食物の除去」を心掛ける!!
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