健康診断:1か月健診の質問あるある
こんにちは!
今回は「1か月健診」でよく聞かれることについて
詳しく解説していきます。
もくじ
- 1 「寝ている時に、うなっています。大丈夫?」
- 2 「鼻が詰まっている感じがする。ゼーゼーいう。」
- 3 「ぶるぶると全身を震わせます。けいれん!?」
- 4 「1日どのくらい飲めばいいですか?」
- 5 「目標量よりも、大幅に超えて飲んでいます。飲みすぎ?」
- 6 「どのくらい体重が増えてればいいですか?」
- 7 「吐くことが多いです。」
- 8 「便秘気味です。1日何回出ればいいですか?」
- 9 「寝てばかりいます。夜は起こした方がいいですか?」
- 10 「昼夜逆転しています。治りますか?」
- 11 「泣いてばかりいて、抱っこしないと泣き止みません。」
- 12 「少し大きい赤い発疹があり、大きくなっています。」
- 13 「皮膚に赤いポツポツが全身に出来ます。」
- 14 「向き癖があります。治りますか?」
- 15 「髪の毛の量が少ない。寝ているので後ろが薄い。」
- 16 「目やにが多いです。」
- 17 「耳にできものがあります(副耳)。」
- 18 「おへそが出ている。ちゃんと治りますか?」
- 19 「お風呂はいつから入ってもいいですか?」
- 20 「睡眠時間を確保する方法はありますか?」
- 21 ◎まとめ
「寝ている時に、うなっています。大丈夫?」
よく「顔を真っ赤にしてうなっている」と相談を受けます。
「苦しいかも」、「うんちがたまっているかも」と、
心配される方がたくさんいます。
しかし、これは特に問題のない行為です。
成長していくと、見られなくなるので、様子を見て大丈夫です。
「鼻が詰まっている感じがする。ゼーゼーいう。」
赤ちゃんは、基本的には「鼻呼吸」をメインでしています。
よく、風邪っぽくないのにゼーゼーと詰まっているように聞こえることがありますが、
これも鼻呼吸をしていることが影響しています。
また、まだ気道の構造が赤ちゃんなので未熟であり、
そのことが影響しているともいわれています。
顔色が良ければ問題ありません。成長とともに改善していきます。
「ぶるぶると全身を震わせます。けいれん!?」
これは「ミオクローヌス」という正常な反応です。
病気ではありません。
ほとんど赤ちゃん全員に見られます。
特徴としては、数秒ブルブルっと震えるものです。
数十秒も続くものではありません。
様子を見て問題ありません。
「1日どのくらい飲めばいいですか?」
一般的には、1日量は「体重(kg)×100~200ml」です。
(平均は、体重(kg)×150ml)
なので、1回量は、「体重(kg)×20ml」です。
回数は、7回~10回以上とばらつきがあります。
1日の哺乳量が足りていれば、何回でも大丈夫です。
「目標量よりも、大幅に超えて飲んでいます。飲みすぎ?」
赤ちゃんにも個人差がすごくあり。たくさん飲む子も中にはいます。
たくさん飲んで心配されるお母さんもいますが、
体に負担になるほど、飲むことはできません。
お腹いっぱいで飲めないとなると、自分で飲まなくなります。
なので、
この時期だと、「飲みすぎだからあげない」ではなく、
いらなくなるまではあげても問題ありません。
「どのくらい体重が増えてればいいですか?」
体重は1日30gずつ増えていれば問題ありません。
多い子で50g以上増える子もいます。
もし、1日で20g以下しか増えていない場合は、
何か原因があることが多いです。
吐いていないか?哺乳量が少なくないか?心臓に異常はないか?
など、いろいろ原因を調べていく必要があります。
(哺乳量など、詳しいことに関しては、こちらをチェック!!)
「吐くことが多いです。」
嘔吐にも、いろいろな種類があります。
溢乳(いつにゅう)といって飲みすぎて、
タラーっと垂れるように吐くことはよくあります。
以下の嘔吐には注意しましょう。
□毎回大量に吐く
□飲んで数時間しても吐くことが何度もある
□吐物が緑色
赤ちゃんの胃の構造はまだしっかりしていないので、
そもそもが吐きやすくなっています。
しかし、心配な時は早めに受診しましょう。
「便秘気味です。1日何回出ればいいですか?」
1日1回は出てほしいと思いますが、
2日に1回しか出ない子もいます。
便が何回出ればいいのかは、その子のお腹の張り次第です。
お腹がパンパンに張っている場合は、便を出してあげる必要があります。
なかなか出にくい場合ですと、「綿棒浣腸」をしてあげる必要があります。
方法:
肛門に綿棒の頭を入れます(約1cm)。
入れたら、円を描くようにゆっくりと回していきます。
数回回したら、回しながら抜いていきます。
これを2-3回繰り返します。
入りにくい時は、ベビーオイル、オリーブ油などを塗るのもOKです。
「寝てばかりいます。夜は起こした方がいいですか?」
起こした方がいいです。
赤ちゃんはそもそもエネルギーを蓄えておくことが苦手で、
飲む時間が空いてしまうと、低血糖になる可能性があります。
特に生後1か月以内は、
最低3-4時間おきには起こして、哺乳させましょう。
「昼夜逆転しています。治りますか?」
この頃の赤ちゃんは昼夜逆転する子はとても多いです。
むしろ夜に大人しく寝てくれる子の方が珍しいです。
赤ちゃんはまだ1日のリズムが整っていません。
成長とともにリズムがついていくので、それまでは長い目で見てあげましょう。
「泣いてばかりいて、抱っこしないと泣き止みません。」
哺乳もした、体もきれいにした、オムツも変えてあげた、
なのにどうしても泣き止まない。抱っこをすると落ち着く。
このような悩みを抱えているお母さんはとても多いです。
これは、何か病気があるとかではなく、
ただ抱っこじゃないと落ち着かない、という可能性が高いです。
抱っこして、おろすと泣いてしまう場合、
少し厚めの布団でくるんで抱っこすることで、
置いたときに振動が少なくなり、そのまま寝てくれることが多いです。
ぜひ試してみてください。
「少し大きい赤い発疹があり、大きくなっています。」
頭や、背中、お腹などに見られることがよくあります。
「血管腫」といいます。
真っ赤なアザの様なもので、成長とともに大きくなることがあります。
美容的な問題のみであることが多く、ほとんどのものは治療の必要性はありません。
気になる方は、小児科医に一度相談してみてください。
「皮膚に赤いポツポツが全身に出来ます。」
この頃は「乳児湿疹」がみられやすくなります。
特に問題になることはありません。
どれだけ清潔にしていてもできてしまうものです。
数日で治ります。
薬もあまりにひどくなければ塗る必要はありません。
基本的には、しっかりとタオルで拭いてあげて清潔にしましょう。
「向き癖があります。治りますか?」
向き癖の原因としては、
首にしこりのようなものがあり、それが原因で片側しか向きにくい、
という子が中にはいます。
「斜頸(しゃけい)」といいます。
生まれつき筋肉の長さが短かったり、
少し傷がついて炎症を起こして腫れてしまったりすることが、
原因といわれています。
1才半までに8~9割は自然治癒が見込まれますので、
基本的には様子を見て問題ありません。
家でできる治療法としては、
向きにくい方からテレビを付けて向く練習する、
枕を使って少しずつ矯正していく、
などがあります。
一度相談してみてください。
「髪の毛の量が少ない。寝ているので後ろが薄い。」
髪の毛は個人差がとてもありますが、
成長とともにしっかり生えてきますので心配ありません。
寝ているところが薄くなるのも、
頭をしっかりと上げれるようになれば、そこに生えてきますので、
それまでは待ちましょう。
「目やにが多いです。」
赤ちゃんは、「鼻涙管」といって、
涙を鼻に流すところが詰まりやすくなっています。
その結果、涙が上手く流れずたまってしまい、目やにになります。
眼球が赤くない限りよっぽど感染はしていません。
様子を見て大丈夫です。
目やにに気が付いたら拭き取ってあげましょう。
「耳にできものがあります(副耳)。」
これは、副耳(ふくじ)といいます。
生まれつきある、イボのようなものです。病気ではありません。
これは見た目の問題だけになってきます。
国によっては、幸運の印と言われているとも聞きます。
取ることはとても簡単です。
生直後に糸で根本をしばります。
すると、先端に血流が行かなくなり壊死して10日から2週間で自然脱落します。
痕はほとんど目立ちません。
「おへそが出ている。ちゃんと治りますか?」
「臍(さい)ヘルニア」といいます。
出てるおへそを押すと、簡単に引っ込み、
赤ちゃんが力を入れると、またポコッと出てきます。
これは、1歳までに9割くらいの子が自然に治るものなので、
特別心配する必要はありません。
おへそにガーゼとテープを貼りおさえるという方法もあります。
「お風呂はいつから入ってもいいですか?」
1か月健診までは、基本的には浴槽はなしです。
これは、
まだ赤ちゃんは体温調整が下手なので、
すぐに温まってしまうからです。
1か月健診を過ぎてからだと、基本的には問題ありませんと伝えています。
しかし、長風呂はいけません。
まずは短時間で、少しぬるめの温度で入れてあげましょう。
「睡眠時間を確保する方法はありますか?」
完全母乳のお子さんだと、
お母さんの睡眠時間を確保することはとても困難です。
全然寝れなくて、体調を崩してしまうお母さんも中にはいます。
睡眠時間を確保できず、あまりにも辛いというときは、
ミルクを使いましょう。
今のミルクは栄養がとてもしっかりしており、
母乳じゃなくても問題ありません。
ミルクに変更することで、お父さんも哺乳させることが出来ます。
そうすることでお母さんの負担を少しでも軽減することも、
よく提案させてもらっています。
ぜひ試してみてください。
◎まとめ
ここでは、いろいろな「Q&A」をまとめました。
他に気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
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