食物アレルギーを知ろう!!
こんにちは!
今回は「食物アレルギー」について、
是非ご家族に知っていただきたい情報を、
載せていきます(特に食物アレルギーでお悩みのご家族へ)。
どうぞ参考にしてください。
①そもそも食物アレルギーとは??
「食物アレルギー」というワードは、
今では誰もが知っているものですが、
大まかに知っていて、詳しいことまで知っている方は少ないかと思います。
そもそも食物アレルギーとは、
「食物によって免疫学的機序(体を守る働きを免疫という)が起こり、それが体に不利益な症状を引き起こす現象」です。
特に大切なことは、
食べるだけでなく、触ったり、吸ったりしても、
食物アレルギーとなることがあります!!
では、どのように症状が起こるのでしょうか。
アレルギーの原因となるものを「アレルゲン」と呼びます。
そして、そのアレルゲンに対して反応して作られる、
体の免疫物質を、「特異的IgE抗体」といいます。
1.アレルゲンが体に取り込まれる
2.アレルゲンに対して特異的IgE抗体が作られる
3.特異的IgE抗体がマスト細胞に結合する
4.同じアレルゲンが再び入ってくる
5.アレルゲンが、マスト細胞上の特異的IgE抗体と結合する
6.マスト細胞からヒスタミンが放出される
7.アレルギー症状が出る
という流れになっています。
ここでの、「マスト細胞」とは、
アレルギー症状を引き起こすヒスタミンという物質を、
たくさん含んでいる細胞です。
ヒスタミンは少量なら特に問題になりませんが、
過剰に放出されると、体に不利益な症状が出ます。
簡単なイメージとしては、
「マスト細胞」=「宝箱(ヒスタミン)」
「特異的IgE抗体」=「鍵穴」
「アレルゲン」=「鍵」
となります。
②食物アレルギーの種類
食物アレルギーにもいくつか分類があります。
発症しやすい時期に分けて説明します。
●新生児期
□新生児・乳児消化管アレルギー
原因の食物:「牛乳」が多い。
症状:「血便、嘔吐、下痢」など
アナフィラキシーの危険はあるが、耐性獲得(年齢とともに問題なく摂取できるようになること)も多い。
●乳児期~幼児期
□食物アレルギーの関与する乳児アトピー性皮膚炎
原因の食物:「鶏卵、牛乳、小麦、大豆」など
症状:食後に湿疹がひどくなる
アナフィラキシーの危険はあるが、耐性獲得も多い。
ただし、乳児アトピー性皮膚炎の全員がアレルギーがあるわけではない!!
□即時型症状(最も典型的なもの)
原因の食物:年齢によって様々
症状:皮膚症状、呼吸器症状、消化器症状など様々
皆さんが一般的に考えている食物アレルギーとなります。
ある特定の食物を摂取した後、数分~2時間以内にアレルギー症状が出てきます。
アナフィラキシーの危険は高く、
耐性獲得は、「鶏卵、牛乳、小麦、大豆」は多いが、それ以外は少ない。
「即時型症状」について詳しくまとめました。(こちらをクリック)
●学童期~成人期
□食物依存性運動誘発アナフィラキシー(FDEIA)
原因の食物:「小麦、甲殻類、果物」など
症状:一般的なアレルギー症状
原因の食物を摂取した後に、運動をすることでアレルギー症状が出現します。
特に給食後の、体育の授業で起こることが多いです。
アナフィラキシーの危険は高く、耐性獲得は少ないです。
□口腔アレルギー症候群(OAS)
原因の食物:「果物、野菜」など
症状:口の粘膜にのみ症状が出ます(腫れ、かゆみ、赤みなど)
花粉症がある方で見られることもあります。
アナフィラキシーの危険は低く、耐性獲得は少ないです。
何といっても、
「食事管理」などについて詳しく知る必要があります。
こちらに詳しくまとめたので参考にしてください。
③食物アレルギーの症状は??
アレルギー反応は、
体の中でヒスタミンという物質が過剰に放出され、
その結果、体に不利益となる反応を引き起こす、
と説明しました。
この「ヒスタミン」は血液中に過剰になるので、
血液が全身に流れていることから、
体の様々な場所で症状を引き起こします。
■皮膚症状
赤み、かゆみ、はれ、蕁麻疹、湿疹、熱感
■粘膜症状
目:充血・腫れ・かゆみ、まぶたの腫れ、涙
鼻:鼻水、鼻詰まり、くしゃみ
口:口の周り、中、のど、舌のかゆみ・イガイガ・腫れ
■呼吸器症状
喉の違和感、かゆみ、締め付けられる感じ
声がかすれる、飲み込みにくい
ゼーゼー、ヒューヒュー
咳が出る、息苦しい
■消化器症状
気持ち悪い、嘔吐、下痢、腹痛、血便
■神経症状
ふわっとする、頭痛、何となく元気がない、不機嫌
■循環器症状
血圧低下、脈が速い、手足が冷たい、唇や爪が白い、
顔色が悪い
※(赤文字は危険な症状です)
など、軽い症状~重い症状まで様々な物があります。
原因の食物をどれだけ食べたかによっても、症状の重さは変わってきますので、注意しましょう。
また、呼吸器症状、消化器症状、循環器症状は命の危険がある可能性が高いので、すぐに病院に受診しましょう。
アレルギーとアナフィラキシーの違い
次の投稿では、
アレルギーとアナフィラキシーの違いなどについて載せています。
よくみなさんごちゃ混ぜに理解していますが、
似たようで、別物となります。
「アナフィラキシー」と「アナフィラキシーショック」も別物です。
ぜひ参考にしてください。(こちらをクリック)
◎まとめ
食物アレルギーは「食べる、触れる、吸う」で起こる
食物アレルギーにも、いくつかの種類がある
症状は大小さまざまだが、アナフィラキシーには注意を!!
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