新型コロナウイルス　子どもでも重症化！？part①

こんにちは！

今回は「新型コロナウイルスの子どもへの感染」について、
よく聞かれるフレーズをもとに解説していきます。

①「COVID-19」と「SARS-CoV-2」の意味は同じですか？？

よく混乱する人がいますが、

SARS-CoV-2＝「ウイルスの名前」

COVID-19=「SARS-CoV-2に感染したとき（感染症の名前）」

②新型コロナウイルスってどんな菌ですか？？

そもそも、コロナウイルスとは、種特異性が高く（ある種類の動物のみに感染しやすい）、
他の種類の動物にはかかりにくいと言われています。

コロナウイルスの中でも、人にかかるものは６種類ありました。

一般的な風邪症状を引き起こす、
HCoV-229E, HCoV-OC43, HCoV-NL63, HCoV-HKU1の４種類は、
もともと人間が持っていて、ヒトからヒトに感染します。

次に、
SARS（重症急性呼吸器症候群）を引き起こす、SARS-CoVがあり、
これはコウモリから感染します。
基本的にはヒトからヒトへは感染しにくいといわれています。
２００２年～２００３年に流行し、現在は終息しています。

最後に、
MERS（中東呼吸器症候群）を引き起こす、MERS-CoVがあり、
これは、２０１２年～現在まで感染者が確認されています。
MERS-CoVはヒトからヒトへ感染しにくいと言われています。

SARS-CoVとMERS-CoVは基本的にはヒトからヒトに感染しないと言われていますが、
スーパースプレッダーにより感染が広がることがあります。
（スーパースプレッダー：一人の感染者から、多くの人に感染を移すほど強い菌を持っている人）

これらに加えて、新たに出てきたのが、新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）です。
人に感染する、７種類目のコロナウイルスとなります。

新型コロナウイルスにも、スーパースプレッダーが存在するともいわれています。

③子どもにはどんな症状が起きますか？？

簡単に言うと、よくある「普通の風邪」という印象です。

このせいで、普通の風邪なのか、新型コロナウイルスなのかの判断が難しくなっています・・・。

症状として最も多いのが、「咳」、「熱」、「筋肉痛」、「頭痛」
他には、「嘔吐」、「下痢」となります。

他に最近話題になっている、「匂いがしない、味がしない」といった嗅覚異常・味覚異常もありますが、
その症状は10％程度しか起こらないともいわれています。
（個人的には、嗅覚異常、味覚異常があれば、新型コロナウイルスである可能性は高いと思います。）

ですので、

これを見てもらえば分かる通り、普通の風邪と比較しても、
新型コロナウイルスは、特徴的な症状が少ないため、
症状だけで見分けることが困難です。

④子どもは重症化しますか？？

結論としては、ほとんど重症化しません。

その理由はまだはっきりしていません。

ただし、もともと心臓の病気や、肺が弱かったりする子だと重症化する可能性はあるので、
注意しましょう。

⑤CTは撮りますか？

一般的に、とても重症でない限り撮りません。

子どもの肺炎の診断は、普段胸部レントゲンが使われます。

CTだと放射線の被ばく量が多く、胸部レントゲンだと少ないからです。

ですので、まずはレントゲン撮影をすることになります。

⑥PCR検査はなぜ正確な検査？？

新型コロナウイルスのPCR検査は、鼻に棒を入れたり、唾液から検体を取ります。

PCR検査とは、患者さんから取ったウイルスの遺伝子を、特殊な方法で増やし、
それを調べることで、陽性かどうか判断します。

ですので、菌の量が増える分、検査の正確性が上がります。

⑦抗原検査、抗体検査の違いは何ですか？？

抗原＝「体に入ったもの」（この場合、SARS-CoV-2というウイルス）
抗体＝「体に入ったものを排除するもの」

「SARS-CoV-2」が侵入すると、それに対して、「抗体」が作られ、
「SARS-CoV-2」と「抗体」が合体します。
⇒その合体したものを、ヒトの体は不要なものと判断し、除去します。

つまり、

抗原検査＝SARS-CoV-2がいるかどうかの検査
　　　→今まさに、新型コロナウイルスに感染しているか分かる

抗体検査＝SARS-CoV-2を排除するための、抗体が作られているかどうかの検査
　　　→過去にSARS-CoV-2にかかっていて、そのため抗体がある
　　（今感染しているか分からないが、どこかのタイミングで感染していた）

という違いになります。

検査結果によっても意味合いが変わってきます。

◎まとめ

子どもにとって、新型コロナウイルスは「ただの風邪」という印象。

しかし、心臓や、肺、免疫などがもともと弱い子は注意してください。

新型コロナウイルスの追加情報（part②）はこちらから

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