1~3歳の熱は大丈夫!?

こんにちは!

今回は「1~3歳の発熱」で受診すべきかどうかについて、
診察の際によく聞く4つのフレーズをもとに解説していきます。

①咳・鼻水が数日続き、今日熱が出ました。

このようなケースはとても多いです。

この年齢になると、保育園や託児所に行き始めます

今までお家の中にいた子が、外に出て、たくさんの子と遊び始めると、
たくさんの「ウイルス」や「細菌」と触れ合うことになります。

始めて出会うウイルスや細菌に対して、その子は抗体を持っていないので、
比較的簡単に感染にかかります。

しかし、この時期には免疫力もしっかり持っているので、ほとんどは自分で治せます。

咳・鼻水というのは、その子がばい菌の侵入を防ごうとする防衛反応です。

ある程度のところまでは、自然に治りますが、
ばい菌の感染力が強い時に、熱が出てきます。

咳・鼻水で注意すべきことは、
ばい菌を含んだ鼻水が、気管に垂れることで、そこで感染が起こり、
「気管支炎・肺炎」といった病気になることがあります。

⇒この時は、病院に受診し、お薬で治療を受けるべきです。

以下のチェック項目に当てはまれば、気管支炎・肺炎の可能性があります。

  □呼吸が多く、苦しそう。ウーウーとうなる。
  □息をする時に、鼻がヒクヒクする。
  □みぞおちが息を吸うときに凹む。
  □息をするときに、肩が動く。
  □激しくせき込む。
  □食事・水分が半分以下しか採れない。

このような時は必ず受診しましょう。

②朝は熱が下がって元気だが、夜は熱が上がってきます。

このケースもよくありますよね。

これはほとんどの場合、「ウイルス感染」によるものです。

そもそも、子どもの感染症は大きく分けて2種類です。

ウイルス感染」と「細菌感染」です。(これについては、別で詳しく説明します。)
小児科医はこれらを合わせて、「ばい菌」と言っています。

子どもの熱の原因の約90%は「ウイルス感染」によるものです。
「朝熱が下がって元気、夜は熱が上がって辛そう」
  →これはまさに「ウイルス感染」のパターンです。

ウイルス感染は、抗生剤が効かないので、
基本的にはその子の免疫力で、ウイルスと戦ってもらいます。

なので抗生剤は使用せず、解熱剤、咳止め、痰、などのお薬で、
お子さんをサポートしていく治療となります。

その判断のためにも、「1日の熱の動き」をしっかりと観察してください。

病院受診のポイントとしては、

  □食事・水分が採れない。
  □嘔吐・下痢があり、脱水になっていそう。
  □元気がなく、とてもしんどそう。

などです。その他にも少しでも不安があれば受診しましょう。

③この前風邪をひいていて、治ったと思ったらまた熱が

特に幼稚園、保育園、託児所など、
他の子と触れ合うことが多い子ほど、
このようなことがよくあります。

この原因は、「前のばい菌による感染が再発した」よりも、
「風邪をひいて弱っている体に、別のばい菌が感染症を起こした」
と考えます。

小さい子は、近くにあるものを何でも触ってしまいます。
そこでばい菌を拾います。
拾った子は元気で、自分の免疫で感染が防げたとしても、
風邪だった子にとっては、免疫が落ちているため、また風邪になります。

熱が下がってから1週間は特に注意しましょう。

④熱はどこからきていますか??

この時期のお子さんは、症状を伝えることが出来ないので、
特に注意深く観察する必要があります。

まず一番大切なことは「普段と何が違うか?」です。

例えば、

  ①咳・鼻水がある。
  ②嘔吐がある。
  ③下痢がある。
  ④熱はあるが、症状はない。

だいたいこの4つに当てはまります。

  ①→気道感染症、中耳炎
  ②、③→胃腸風邪
  ④→中耳炎、尿路感染症

とだいたいの予想は立てれます。

特に中耳炎は、
「熱の原因がはっきりしません」と言われていた子が、
「実は中耳炎でした」とよく言われるもので、
見落とされやすいので注意しましょう。

⑥川崎病ってどんな病気ですか??

子どもにとってはとても気を付けないといけない病気です。

特にこの時期にとてもなりやすいと言われています。

⇒説明はこちらから

◎まとめ

1~3歳は自分の免疫がしっかりしている。

多くの子と触れ合るようになり、熱になりやすくなる

普段と様子が違い、心配 ⇒ 病院受診を!!

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